創業明治二年。
製菓店としてスタートした江戸屋は、創業以来、地元のお客様に愛される商品作りを第一に考え、美味しくて美しいものを提供することを追求してまいりました。昭和30年代半ば、交通機関の整備が進み、大手パン会社が卸販売を広げていく中で、私たちは自家製造・自家販売の「リテイルベーカリー」の道を選びました。
焼きたてのパンを最高の状態でお届けする——。手作りの味、ヒューマニティあふれる温かい商品を作り続けることが、江戸屋の変わらぬ想いです。

そして2024年、江戸屋本店はリニューアルオープンいたしました。伝統を大切にしながら、新たな試みを取り入れ、これまで以上に地域の皆さまに愛されるお店を目指しています。また、カフェを併設し、新たな商品開発にも力を入れ、パンやお菓子を通じて特別な時間を提供できるよう努めています。お客様がつい長居したくなるような、温かみのある空間づくりをスタッフ全員で大切にしています。

また、江戸屋本店にはギャラリー「E.GALLERY」、城北店では「gallery Feu（ギャラリー フー）」を併設し、地元作家の方々の作品を発表できる場として親しまれています。これは、故・曾宮一念先生とのご縁から、先生の作品を店内に展示し始めたことがきっかけとなり、「街角のギャラリー」として成長してきたものです。パンやお菓子だけでなく、アートや文化が交わる場所として、これからも多くの方々に親しんでいただければと願っております。
これからも、江戸屋は「人と文化の出会いの場」として、市民の皆さまが気軽に立ち寄れるお店であり続けます。変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

作家さんとのご縁 江戸屋は、さまざまな作家の方々とのご縁を大切にしてまいりました。故・曽宮一念画伯の親友であり、詩人・随筆家としても知られる串田孫一氏は、数十年前に江戸屋本社（富士宮）を訪れました。店内の文学的な雰囲気を気に入ってくださり、特別に画と文を作成していただきました。
現在、当店のショッピングバッグやカフェの食器などに登場する愛らしいイラストは、串田孫一先生によるものです。シンプルで温かみのあるタッチで描かれたキャラクターたちは、長年にわたりお客様に親しまれ、今では「江戸屋といえばこのイラスト！」と言われるほど、当店の象徴的な存在となっています。
これからも、江戸屋は食とともに文化や芸術の息づく場所であり続けたいと願っています。